愛の詩を書くとしたら

愛の詩を書く時があるとしたら

愛を失いそうなときか失ってしまった時
星の光が届いた時には すでにその星は消滅しているかもしれないのに

リアルタイムでない光を眺め心ときめく

何万年もずれて輝く星のために
目を潤ませ
詩を捧げる


愛は星の光のようなもの


今の愛の質量は予測でしかない

そして量ろうとするとき 自分の愛を消耗する

そうして
宇宙の塵になるか

量ろうとせず
ただ感じて
すでに無くなったものへも秘かに愛を送り続ければ

愛は虹のように青い地球を包むのではないか?


愛の光は永遠に届くことを
人は信じられなくなっている


星を見ることを忘れた人が多いから


目の前にあるものしか信じない机の上の日常


現実に打ちのめされ愛は幻になるのか


愛が現実で
実際はこの険しい日常が仮想ゲームの世界かもしれないのに

ある人の恋人は
捨て台詞を残して去った

私はそれでも
無理でも
最後まで愛してあげて
って言ったけど
その葛藤がどういうものか



そんなことが可能なのか


それにいったい意味はあるのか


愛し合った瞬間が永遠でありつづけるために

愛を壊してはいけない


すでに廃墟となったナルニアにもアスランが存在することを信じなくては


かつて愛されたことを感動とともに思い出すとき
愛の思い出が愛をふたたび目覚めさせる

愛は、この世の氷の刃のような冷たいおぞましいものを、真っ黒な雨雲を
虹の魔法で青空に変える



私自身がわすれないために